鬼より強い京都の守り神 鍾馗(しょうき)様
京都を散策中、屋根の上や壁に据えられている高さ30cm程度の像を見かけたことはあるでしょうか。
写真の像は「鍾馗(しょうき)様」と呼ばれる神様で、もともとは中国の厄除けの神様とのことです。
【掲載画像について】※上から順
1. 民家の上に据えられている鍾馗様(鍾馗様 民家)
2. 松彌さんに据えられている鍾馗様、恵比寿様、大黒様
3. 上品な輝きを放つ堀金箔粉株式会社さんの鍾馗様
4. 堀金箔粉株式会社さんの鍾馗様
江戸時代、京都三条に新しく建てられた薬屋の屋根に鬼瓦を葺いたところ、鬼瓦に跳ね返った悪いものが向かいの家に入ってしまい、その家の住人が原因不明の病に倒れたそうです。そこで、鬼より強いとされる鍾馗様を屋根に据えたのちに病が完治したという伝説から、この風習が広まったとされています。
向かいの屋根の上にある鍾馗様が跳ね返した邪気が他の家に向かわないように、少し体を斜めに向ける事が多いようです。
京都では民家だけでなく、会社の壁にも据えられていることが多いです。
創作和菓子「金魚」が有名な京生菓子司 松彌さんでは鍾馗様の横に並んで、商売繁盛を祈願して大黒様と恵比寿様が一緒に飾られていたり、黄金の鳥居で有名な御金神社の装飾を手掛けた堀金箔粉株式会社さんでは金粉をまとった鍾馗様が飾られていたりと、バリエーションが豊富なことも特徴です。
京都を練り歩く際には屋根の上に目を向けて散策してみるのも一興かもしれません。
鍾馗様探しに気を取られて転ばないよう、くれぐれもお気を付けください。
【情報】
京生菓子司 松彌
営業時間:10:00~18:00
定休日:毎週月曜日、第三火曜日
当館より徒歩約1分
堀金箔粉株式会社
営業時間:8:45~17:00
定休日:土曜日、日曜日、祝日
当館より徒歩約10分