
「アートと障がい」とのコラボ。作品展示中です!
タッセルイン京都 河原町二条では京都府内の「アートと障がい」とのコラボをさせていただいており、現在は光島 貴之さんの作品〈シデロ・イホスを聴きながら〉2006を1階ロビーで展示中です。

Tassel Inn Kyoto Kawaramachi Nijo is collaborating with “Art and Disability” in Kyoto Prefecture, and is currently exhibiting Takayuki Mitsushima's work “Listening to Sidero-Ihos” 2006 in the first floor lobby.

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10歳までの風景は、自分を中心に半径1メートルだった。
それ以後、太陽の光はまぶしそうな暖かさだけになった。
インバーターではない蛍光灯が付くときは、パチパチという音がする。
朝は、匂いと賑わいでやってくる。
携帯でしゃべりながら街を歩く女たち、男たち。
彼らは、僕にとって透明人間ではなくなる。
触ることでもののかたちが分かる。
聞くことで、街の広がりが分かる。
視線によって何かを表現することはできないが、
触ることで人の気持ちを楽にしたり、体を軽くすることができる。
触覚と音、対物知覚(天井の低いところに入ると圧迫感を感じたりする感覚)による
風景を持つようになって、もう長い年月が過ぎた。
触覚による時空間認識のおもしろさを少しでも味わってほしい。
“触っておもしろいものは、見てもおもしろい”というコンセプトで
作品を発表し続けている。
しかし、このメッセージは、いったいだれに対するものだったのだろう?
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光島 貴之さんHPより
光島 貴之 | MITSUSHIMA Takayuki
1954年京都生まれ、在住。10歳頃に失明。大谷大学文学部哲学科を卒業後、鍼灸院開業。鍼灸を生業としながら、1992年より粘土造形を、1995年より製図用ラインテープとカッティングシートを用いた「さわる絵画」の制作を始める。1998年、「’98 アートパラリンピック長野」大賞・銀賞を受賞。他作家とコラボレーションした「触覚連画」の制作や、2012年より「触覚コラージュ」といった新たな表現手法を探求している。
2020年1月、ギャラリー兼自身の制作アトリエとなる「アトリエみつしま」を立ち上げる。パリアへの新しいアプローチを実践する拠点となることを目指して、活動の幅を広げている。